電子工作(実際に基板を作るなどの作業の方)に焦点を当てて基礎的な事項を紹介していきます。

電子工作をする上で必ず必要なものから、あったら便利なものまでそれぞれの工具・器具・装置の説明を添えながら紹介したいと思います。

詳しい説明をするのではなく、一覧として確認してパッと買えることを目的とした記事です。普段研究室なんかで使っているけれどこの工具の名称はなんだ?というのがあった場合にもこの一覧で確認できます。

  • 必要
  • かなりあると良い
  • 無表記(必要になったら買いましょう)

の順番で主観ですが工具に順位付けをしました。お金が限られている場合になんかには参考にしてください。

「必要」な工具以外は無くても作業できますが、あると作業効率が抜群に上がるというような物ばかりです。そのための工具です。
一度買えば一生使うものになるかもしれませんしずっと使えます。最初にしっかり揃えておくのがトータルで見たとき時間を無駄にせずに済むので個人的にはオススメです。

はんだこて周り

はんだごて(必要)

電子部品と配線などくっつけるときに必要なのがはんだこて。このコテではんだを溶かしてくっつけます。

はんだづけが可能になるまでの時間も短く、加熱完了のランプも搭載。温度調節も可能。筆者も使っていますが、場所を取らずとりあえず買うならおすすめです。

加熱完了も早く、こてをスタンドに置けばスリープモードに即座に入りこて先の負荷軽減機能などを搭載。鉛フリーはんだ付けで要求される強力な熱回復に対応。筆者も使用していますがグリップ部分の持ち手が細く使いやすいです。

安いの取り敢えず買うならこれです。温度調節なし、コンセントに繋ぐだけのシンプルなコテ。

はんだ(必要)

以前から使われてきた鉛を含むハンダと、鉛フリーハンダがあります。環境問題などから鉛フリーへの移行が進んでいますが、趣味で扱うのなら鉛を含むハンダの方がハンダ付けしやすいです。

上記は鉛を含むハンダです。

上記は鉛フリーの中でも扱いやすく低価格で評判のハンダです。

フラックス(表面実装するならあると良い)

通常ハンダ線の中に含まれているフラックスですが(はんだ付けをしていると出てくる透明なあれです。)このフラックスのおかげで綺麗なハンダ付けが可能になっています。しかし、ハンダ付けに不慣れで加熱時間が長くなってしまい、フラックスが蒸発した結果芋ハンダになる場合や、表面実装なんかで細いハンダを使う際に十分なフラックスがない場合にはこのフラックスを予め素子に塗ってあげておくことで綺麗でスムーズなハンダ付けが出来ます。

フラックスクリーナー

ハンダに含まれるフラックスや追加で塗りすぎたフラックスなど、ベトベトした見た目になってしまったフラックスを除去することができるクリーナーも売っています。

はんだ吸い取り線(必要)

はんだ付けをやり直したい、ハンダを除去したいとなるとハンダ吸い取り線が便利です。
はんだが盛られている上から吸取り線をあて、その上からはんだごてで加熱すると、ハンダが吸取り線の方へみるみる移動していき除去することが出来ます。

はんだ吸取り器(あると良い)

溶かしたハンダを空気の力でシュポンと吸い取るやつ。コツを掴むまで扱うのが難しいです。

工具

ニッパー(必要)

抵抗の足を切断したり、配線の導線を切断するのに使用します。

ラジオペンチ(かなりあると良い)

抵抗の足を綺麗に曲げたりするときなんかに重宝します。

 

ピンセット(面実装するなら必要)

チップ部品を掴んだりするのにはピンセットが必要です。少しパーツを抑えておくのにも重宝します。

ワイヤーストリッパー(かなりあると良い)

ケーブルの被覆を剥くのに使います。無くてもカッターナイフなどで代用できますが、効率が圧倒的に違います。被覆を剥くことが多いのであれば買うことを強くおすすめします。

基板固定台・クリップ・ツールクリッパー(かなりあると良い)

基板を動かないよう固定・基板を傾けて固定・クリップで配線を掴ませる・パーツを掴ませる・・・などとハンダ付けをしていると腕が3本欲しくなるときがありますが、そんな悩みを少し解決してくれるのがツールクリッパーです。

ヒートガン(あると良い)

ケーブルを2本撚った場合に上から加熱するとほどけにくくなります。また、熱収縮チューブを収縮させる場合にも焼けない程度の高温で炙る必要があります。壊れたGPUを炙っるのにも・・・使えるのがヒートガンです。超高温ドライヤーです。

測定器・電源・電子負荷 周り

テスター・デジタルマルチメータ(かなりあると良い)

抵抗値・電圧値・導通チェックなどを行えます。数値としてのみパッとチェックできるのがテスターの強みです。

低価格で高機能なもの。

国産のしっかりとした作りのものが欲しければこのあたり。

格安のデジタルマルチメータなんかもあります。こちらも所有していますが、精度に不安はありつつも概ねしっかり電圧値など出してくれています。

デジタルオシロスコープ

横軸を時間軸、縦軸を電圧軸として電圧の時間変化を波形として観測できるのがオシロスコープです。波形そのものの形をみるだけでなく内部の機能として入力波形の周波数を表示したり、Dutyを表示したりなどあります。

国産のものにするか、見れる周波数の最大値はどれにするか、というところで価格が数万円からマンションが買えるくらいの価格まで幅がありますので、ここでは海外製でコスパに優れて日本語でのサポートも期待できるRIGOLというメーカーを紹介します。

趣味での電子工作程度だったら上記の周波数で事足ります。自分に必要なスペックを調べて買うのが理想ですが、取り敢えず安くそこそこなものを買うならコレでしょう。

更に上の周波数帯域を求めるなら20万円を切る価格で1.5GHzのオシロも買えます。

安定化電源

ほしい直流電圧をツマミをひねるだけで出力出来る直流安定化電源。こちらもワット数によって価格や電源自体のサイズも変わってきます。

電子負荷

負荷として接続することで、出力電圧の変動にも追従して一定の電流を出し続けたい!なんてことが可能になるのが電子負荷です。